サーフィンでパーリングする原因や克服するコツまとめ!怪我を防ぐ方法も

初心者がサーフィンを始めてから海に慣れてくると沖に出てウネリからパドリングして波に乗る練習に移行すると思います。
しかし初心者の皆さんはココで”あること”に気付く事になります。
それは・・・
”パーリングして全く乗れない!”ということです。
パーリングとは、
”テイクオフする際にサーフボードの先端が波に突き刺さって前傾姿勢のまま転ぶこと”
を意味しています。
波に押される感覚は一瞬あるものの、一気にめくりあげられボードと共に頭から波に突っ込んでしまったり、テイクオフ出来てもノーズの先から前のめりになってコケてしまう人はとても多いのではないでしょうか?
パーリングばかりしてると脳みそが揺れてクラクラするし、尋常な量の水が鼻から入ってきてしまいますよねw(水抜きしないとヤバイです)
関連:サーフィン後に鼻から海水が出るのは危険?水の抜き方や注意点も
そして何より、パーリングばかりでは”サーフィンが全然楽しくない!”という感情になり、せっかくチャレンジしたサーフィンを挫折してしまうということにも繋がりかねません。
関連:サーフィンがつまらないのは難しいから?初心者の挫折率が高い理由と続ける方法は?
初心者サーファーが避けては通れないパーリングですが、パーリングしてしまうのには必ずなにか原因があります。
なので、パーリングを克服するためには、その原因に応じた対処が必要になってくるということになります。
そこで今回は、僕の経験も踏まえてサーフィンでパーリングする原因や克服するコツについて書いていきます。
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パーリングしてしまう原因は?
先程も少し触れましたが、パーリングはテイクオフする前後にノーズが波に刺さってしまうことや、テイクオフの時に巻き上げられて頭から波に突っ込む事を指しており、初心者サーファーや初級者サーファーがぶち当たるデカい壁です。
しかし、今パーリングの壁に阻まれて悔しい思いをしている人は悲観しなくて大丈夫ですよ。
だって、今簡単に波に乗っている上級者サーファーやプロサーファーも最初はパーリングしていましたからね!w
上達には個人差がありますが、同じ人間ですから他のサーファーが克服出来てあなたが出来ない理由はありません。
原因となる箇所を潰しながら練習すればきっとパーリングを克服出来ますよ!
では、まずはその原因から見ていきましょう!
・体重が前にかかりすぎている
パーリングしているサーファーを観察してみると、ウネリでパドリングしているときやボードに立ち上がった時にだいぶ体がボードの前にあるように感じます。
要は体が前のめり気味ってことですね。
ボードの前側に体があるということは当然体重が前にかかりますから、波に押されたときやテイクオフのときにノーズが波に突き刺さってパーリングしてしまいます。
初心者の人ってゲッティングする時は後ろ荷重の人が多いけど、いざ波に乗ろうとすると前荷重になり過ぎている人が多いです。
波待ちの体勢からパドリングの体勢に移る際に焦ってしまって、ボードの真ん中に自分の重心を合わせられていないんでしょう。
確かに始めのうちは波が来ると慌ててしまうので、焦る気持ちは凄くわかります。(滅多にないチャンスですからね)
しかし、波待ちからパドリングの体勢に入る時にボードの中心と体の重心を合わせなければ、パドリングがスムーズに前に進まなかったり、ノーズが波に刺さってパーリングという事になってしまいます。
仮にテイクオフ出来たとしても、ボードの前側に体が寄っていることで、結局ノーズが波に刺さってパーリングです。(おそらく足の位置もボードの前の方に来ているはずです)
確かに、厚くて割れづらい波の場合は前荷重にするとテイクオフがしやすくなりますが、そもそもそれはボードの中心と自分の重心がしっかり合っている事が前提での前荷重ですからね。
体重が前にかかりすぎているのを改善するだけでもパーリングが改善することも多いです。
・体重が前にかかりすぎている時の対策や改善方法は?
パドリングのときから前に体重がかかりすぎている場合はまずはそこを改善しないといけません。
パドリングのときに波にノーズが刺さってしまう人は、ほんの少しで良いので後ろの方に体を移動して再チャレンジしてみてください。
これだけでパドリングの段階から刺さるということは減少するはずです。
ただ、あまり後ろに体を移動しすぎると、ノーズが上がり水の抵抗が大きくなってテイクオフが出来ないのでそこらへんは加減が必要になってきます。
ノーズが刺さらず、波にも押されやすい体の位置が、ボードの中心と自分の重心が合っている場所でもありますから、その位置をすばやく合わせられるようにすることがとても大切になりますね。
波が来た時に焦って位置がずれることがないように、ここぞという時に一発で重心を合わせられるように徹底的に練習することが必要になります。
先程言ったように少しづつ自分の体の位置をズラして行けば、フィットするところがあるのでその位置を早めに覚えるのが良いですね。
意識して繰り返すことによって体を動かしやすい位置が徐々に把握出来るようになり、とっさの時のチャンスにも前のめりのパーリングがが少なくなってきますよ!
・テイクオフする手の位置が悪い
テイクオフする時の手の位置が前過ぎるのもパーリングの原因の1つになります。
パーリングする人でよく目にするのが、”胸の横辺りのレールを掴んでテイクオフ”しようとしている人です。
腕立て伏せの要領でやっているんだと思いますが、手がそこにあると立つ時に前荷重になってしまいますし、何よりテイクオフが遅くなってしまいます。(※そもそもテイクオフが遅くなる原因がいくつかありますが)
関連:サーフィンでテイクオフが遅い原因はなに?改善や対策方法は?
手の位置は”ミゾオチの横”とか”ヘソの横”とか諸説ありますが、個人的にはミゾオチ~ヘソの間であればテイクオフしやすい場所で良いと考えています。
試しに寝転んでテイクオフの動作をしてもらうと分かりやすいんですが、ミゾオチ~ヘソの間に手を置くと体が反りやすく足も素早く体に引き寄せることができます。
この一連の流れがスムーズになるとテイクオフ自体がスムーズなり、パーリングすることもなくなってくるでしょう。
関連:サーフィン初心者がテイクオフを早く上達させる方法は?注意点も
わかりやすい動画があるのでこれを参考にしてみてくください。
手の位置に関しても普段から意識してクセをつけるしかないので、この動画をじっくりみて研究してください。
僕もサーフィンを始めたての時は、腕立て伏せの要領で胸辺りに手をついていてテイクオフしていました。
なのでテイクオフするたびに、パーリングの見本みたいなパーリングを何回もしていました。(汗)
最初ヘソ当たりに手を置くと力が入らないような気がしていて、胸付近に手をついてテイクオフしていました。
しかし、手の位置を変えたほうが良いと言われて(サーフィン上級者に)意識して手を下にズラしてみたら、かなりスムーズにテイクオフが出来るようになって驚いたのを覚えています。
正直最初はかなり違和感がありましたけど、慣れれば当然前のめりになりにくくなるのでパーリングの回数もかなり減ります。
ちなみに、手の位置をミゾオチ~ヘソ周辺に持ってくることで、レールを握ってしまう事がなくなるのもポイントです。
指はレールにかけてて良いですが、基本は手の平でボードを押せる状態にしておくのがベストですね。(握るとテイクオフがやり辛くなるため)
・背中を反っていない
初心者の人をみているとテイクオフする際に背中が反ってなく胸がボードにくっついている事が多いです。
胸をボードに付けるのは波が厚くてテイクオフしづらいときは有効な手段ですが(テイクオフしやすくなる)、そうでない場合では大概ボードが海面に刺さったり、パドリングが前に進まなくて波にめくられて1人パイルドライバーです。(汗)
パドリングは背中を反らしているのが基本姿勢で、正しい姿勢をすることによってバランスが取りやすくなります。
最初はものすごくキツいですが、出来るだけ背中を反らして足を閉じてパドリングしましょう。
そうすればノーズが沈みすぎないのでテイクオフの時に海面に刺さってパーリングすることも少なくなります。
また、基本姿勢でいると体が安定してパドリングもスムーズに出来ますので、気持ちに余裕を持ってテイクオフ出来るようになります。
この基本姿勢がキツくて無理って人は、そもそもの筋肉が足りな過ぎの可能性があります。
基本の筋肉が足りない人は、最低でも腹筋と背筋のトレーニングを日常生活に組み込んで筋肉をつけるようにした方が良いです。
ちなみに、パドリングをする時に背中が反っていると、背中の大きな筋肉をパドリングに使えるのでかなり疲れづらくなるしパドリングも速くなります。
慣れればパドリングが加速する感覚が分かってきますので是非背中を反らすクセをつけていきましょう。
余談ですが少し前までは反れば反るほど良いと言われていましたけど、背中や首に負担がかかってしまうのでほどほど反らす感じで大丈夫ですよ。
関連:サーフィンで筋肉はつく?サーファーには遅筋と速筋のどっちが必要?
関連:サーフィンで効率的な疲れないバドリングのコツや方法はあるの?使う筋肉の鍛え方は?
・目線が下を向いている
体を重心も手を付く位置も直して、背中も反らしているのにパーリングしてしまうって人は目線が下を向いている可能性があります。
サーフィンをするにあたって目線はすごく大事で重要なものです。
不思議なことに見ているところや気になっているところにボードって進んでいくんですよね。
なのでテイクオフする時に目の前の波の下ばかりを気にしたり、手元ばかりを見ているとボードが吸い込まれるように波に突き刺さります。
まさか正面を見ながら横に滑る人なんていませんからね。(見た目も怖いw)
当然、人がいるかどうかの確認はする必要がありますので、前や反対方向に目線をやるのは良いですが、テイクオフする時は必ず行きたい方向をしっかり見ながらテイクオフしなくてはいけません。
とくにホレた波の場合はテイクオフタイミングが難しくなるので、しっかり進行方向を見てテイクオフしないと簡単にパーリングしてしまうので目線はしっかり進行方向に向ける必要がありますね。
目線を向けることによってボードも自然と斜めになるので、パーリングせずに波の斜面を乗ることが可能になりますよ。
注意としては、進行方向に気を取られすぎて反対方向も確認をおこたらないことですね。
確認しないと前乗りしてしまう事が多くなってしまい、怪我やトラブルに発展しかねません。
関連:サーフィンのルールの前乗りの意味は?喧嘩やクラッシュの動画も
僕も進行方向を気にしすぎるあまり周りを確認しないで何度か怒られた記憶があります。(汗)
最初は自分のことで頭がいっぱいで、周りを確認しないでテイクオフしてくる初心者や初級者はこの時期多いですからね~。
乗りたいし上手くなりたい気持ちはわかりますが、それはルールを守ってのからのこと。
ルールを守らないと怪我やトラブルの元になってサーフィンどころではなくなってしまいますから。
それに”周りを見渡せる程の余裕”を持ったほうがパドリングやテイクオフも力まずに出来るようになるのでパーリングすることも少なくなりますよ!
・波に乗るポジションや波が悪い
よく頭からボードと共に落っこちてパーリングする人は、波に乗るときの”ポジションが悪い”ことが多いです。
「え?そっから乗る気!?」と思う位置からパドリングを開始して、案の定パーリングしていることが多々ありますね。
もう崩れかけた”どピーク”から乗ろうとしても、波に巻き上げられるか海面に刺さってパーリングするのが目にみえています。
上級者やプロのサーファーがワザとそういう位置からテイクオフする場合もあるし出来る技術もありますが、初心者にはオススメしません。
初心者の内は波の”ショルダーに近いところ”からテイクオフした方がパーリングする確率はグッと下がるでしょう。

引用:海上最強.com様
もちろんピークに近いほうが良いのでピークのウネリからテイクオフ出来るように練習あるのみです。
あとはポジションとは別の問題で”乗る波がそもそも悪い”ってこともパーリングの原因になります。
例えばダンパー気味のショアブレイク(岸辺でブレイクする波)なんて初心者には危険極まりないし、パーリングのオンパレードでしょう。(怪我やボードの破損に繋がります)
正直いって上級者でも難しいコンディションのときは無理しても怪我をするだけです。(汗)
このような波のときはパドリング強化のトレーニングと割り切って、沖でパドリングしてパドル筋を鍛えるか家で筋トレやイメトレをして過ごした方が良いですね。
関連:パドリングを強化するトレーニングのやり方は?コツや上達法まとめ
パーリングを克服するコツは?
パーリングを克服するコツと言うよりは、上述した原因を1つずつ消していくことでパーリングが自然に防げるようになると言ったほうが良いかも知れません。
まとめてみるとこんな感じですね。
・ボードと体の重心を常に意識して合わせる
・テイクオフ時の手の位置はミゾオチ~ヘソの横付近にする
・パドリングやテイクオフのときは背中を反らす
・必要最低限の筋肉を付ける
・目線は必ず進みたい方向へ向ける
・波に乗るポジションに気を付ける
・波が悪いときは筋トレやイメトレをして次のサーフィンに備える
何回も言いますが意識って大切なので、これらのことをやるときは常に「手の位置はどうかな?」、「胸は反れてるかな?」、「目線は進行方向に向けれてるかな?」と考えるようにするのがパーリング改善のコツです。
意識しているのとしていないのでは成長の速度が違いますから、「パーリングはもう沢山!」と思っている人ほど強く意識して実践して行くのが良いですね!
パーリング時の怪我を防ぐ方法
サーフィンはかなり危険を伴うスポーツですが、パーリングばかりしているとそれだけ怪我をする確率を上げてしまいます。
サーフィンを楽しむためにも怪我やトラブルは絶対避けたいですよね。
パーリングはサーフィン上達の上で避けては通れない壁です。
ですので、パーリング自体は仕方のないことですがパーリングでの怪我は出来るだけ防ぐ必要があります。
で、パーリングで怪我をしない為には、パーリングしたときに上手に波に巻かれるのが怪我を防ぐ1番のコツですw
パーリングの上手なやり方なんか教わりたくはないでしょうが、巻かれ方が上手くならなければ怪我をするだけです。
では、どのように巻かれれば怪我を防ぐことができるのでしょうか?
・サーフボードを離さない
テイクオフ前にパーリングしてしまったら、サーフボードはなるべく体から離さないようにすると良いです。
波に巻き上げられた瞬間にボードを離す人がいますが、その行為は自分も周りも危ないのでやめたほうがいいです。
少し前のことですがボードを離したことで自分のボードのフィンで太ももをザックリ切って救急車で搬送された初心者の人がいました。(汗)
ボードが手から離れてしまうとフィンやノーズがどこから襲いかかってくるかわかりませんからね~。
ただサーフボードを持って巻かれても波の力で引き離されてしまうので、サーフボードと体をできるだけ密着させるようにパーリングされれば、手からも離れづらいし早めに海面に浮いてこれますよ!
・体を丸める
テイクオフしてからパーリングして巻かれたときは、とにかく頭を手で覆って体全体を丸めましょう。
くれぐれも画像のような体勢は取らないようにした方が良いです。(逆に難しいですけどw)
パーリングした時に頭や顔を手で防御することは本当に大事なので必ずやるようにしてください。
体を丸めることによってボードや海底に接触する部分を小さくすることができ、パーリングのときの怪我の確率を減らすことが出来ます。
出来ればパーリングした瞬間に、自然と体を丸め込むクセをつけると怪我もしにくくなるのかなって感じです。
あと、体を丸めることによって海面に叩きつけられた時の衝撃も小さくなるのもメリットの1つです。
というのも、スピードが付いた状態で海面に叩きつけられると、いくら水とは言えかなりの衝撃と痛みがあるからです。(泣)
例えばですが、顔からじかに海面に叩きつけられると、本気のビンタ食らった感じになって本当に痛いし、脇腹から叩きつけられるとマジで呼吸できなくなります。(痛)
巻かれるときは一瞬の出来事なのでなかなか難しいですが、怪我をしないためにもパーリングしてしまったら必ず”体は丸める”いうことを意識しておくのがおすすめです。
・自分のレベルに合っていない時は入らない
サイズのあるダンパー気味のショアブレイクや、波のサイズが自分の入れるレベルより明らかに大きい時は残念ですがサーフィンは見送りましょう。
海に魅了されてしまうと多少無理をしてでも海に入りたくなる気持ちが出てきますが、自分のレベルを遥かに超える波に入っても、自分はもちろんのこと”周りのサーファーにも危険”が及ぶ可能性がでてきますからね。(汗)
パーリングしやすい人は波に巻かれた時にリーシュコードが切れてしまうこともありますからね~。
それで自分が怪我するだけならまだしも、他のサーファーが怪我でもしたら目も当てられません。
どうしても入りたい場合は少しだけ入って見るのもありです。(おすすめはしませんが)
その際に、”波や沖に出るのが怖い”と感じたら、レベルが明らかに合っていない証拠です。
そんな時はさっさと上がって、上級者のライディングを研究するか筋トレやイメトレに時間を使いましょう!
あと、「少し入ってみるのもあり」とは言いましたが、クローズコンディションはもちろん海に入らないでください。
クロールコンディションでサーフィンなんて命を投げ出すようなものですから・・・。
また、台風前後の波も流れや波のパワーが強くとても危険です。
このようなコンディションのときは、十分に注意したり海に入らないという判断も必要になってきます。
下に関連する記事を貼っておきますので、是非参考にしてみてください。
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まとめ
初心者の間はパーリングしてばかりで心が折れそうになりますが、最初は誰でも通る過程ですのでしつこく続ければパーリングはかなり少なくなってきます。
ですが、パーリングをしてしまうのには自分のサーフィンのどこかに原因がありますので、どこが悪いか注意深く探る必要がありますね。
毎回自分自身のサーフィンを意識して原因を探っていば、何が原因か段々分かるようになってきます。
気付いた原因に対して”トライ・アンド・エラー”を繰り返していけば、パーリングとも早めに別れることが出来ますよ!(回数はこなさないといけませんが)
で、その練習の際に怪我をしては元も子もないので、練習の際は”怪我をしないようなパーリングの仕方”も是非覚えてくださいね!
ではでは今日もファンウェーブを期待して!!