サーフィンの波待ちの位置や姿勢は?方向転換のコツやルールも

サーフィンで沖に出れるようになったら是非覚えたいのが”サーフボードに座っての波待ち”です。
波が少し大きくなるとゲッティングするのにも体力を使うし、ずっと腹ばいでパドリングしているから首も背中も腕も疲れてしまいますよね。
最初のうちはドルフィンスルーも四苦八苦しながらだと思うので、沖に出れた頃には”腕や肩がパンパン”なんてことも多いはず。
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とくにサーフィンを始めて間もない間は体力がそれほどついていない為、沖についてからはサーフボードに座って一休みして呼吸を整える必要があります。
サーフボードに座っての波待ちは中・上級者になると意識しなくとも簡単に出来ますが、初心者の頃は意外にバランスを取るのが難しくて、ボードがひっくり返ったりすっぽ抜けてロケットの如く飛んでいくことも多いですw
腹ばいになったまま波を待っていても良いんですが、長いこと腹ばいになっていると首や背中の神経が圧迫されるんではないかと個人的に思っているし、何よりゲッティングしてきた時の疲れが取れないのでおすすめしません。
沖に出れるようになった人はすぐにでもボードに座っての波待ちを覚えて損はありません。
また、波待ちをする際にも波待ちする位置が悪いと、”ただ2時間浮いて終了した”なんてことにもなるので、波待ちする場所にも気を付けなければいけません。
そこで今回はサーフィンでの波待ちの位置や波待ちする時の姿勢のほか、波待ちでの方向転換のコツや波待ちする際のルールについて書いていきます。
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波待ちのやり方や姿勢は?
波待ちをする際のコツとしては、座った時の体の重心とボードの重心を合わせる事が大条件です。
重心がズレているといくら頑張ってもサーフボードの上に座り続けることは出来ません。
重心が合っていないとパドリングやテイクオフが上手くいかないのと一緒で”波待ちをするにも重心が大切”になってきます。
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また、座る姿勢も波待ちをする際には大切です。
波待ち自体は感覚やコツを覚えてしまえば比較的早く習得できますよ。
主なコツとしては3つ上げられますので、これらのことを意識しながら練習して下さい。
・座る場所はボード中央より後ろ
サーフボードの大きさにもよりますが、基本的なこととしてはボードの中央より若干後ろに座るとバランスがとれます。
その際に気を付けたいのが”ボードを立てすぎない”ということです。
よくボードの先端部分が真上に向いている人がいますが、あれでは重心が合わないしサーフボードからずり落ちてしまいます。
ノーズ部分(先の部分)が海面から出ない、もしくは少し出るくらいまで沈めると良いでしょう。
そうすることによってボードの中央より後ろに座った時に、体とボードの重心がハマるところが見つけやすくなります。
あと、初心者の人はノーズが上がりすぎて、ボードを抱え込むように波待ちする傾向がありますが、あれはすぐに直したほうが良いです。
というのも、周りのサーファーに初心者という事がすぐにバレて、波を譲ってもらえなくなる可能性がありますからね。
ここで言いたいのは、別に見栄を張った方が良いとか、上手いフリをした方が良いとか言いたいわけではありませんので誤解しないでくださいね。
実際に海にいるサーファーのほとんどは、周りのサーファーと自分のレベルを推し量って行動していますから、あからさまに初心者オーラ全開だと全く波に乗らせてもらえなくなります。
関連:サーフィンで初心者から中級者まで上達する方法は?目安とレベル別の違いまとめ
残念ですが、サーフィンは弱肉強食の世界ですので、少しでも自分より下手な相手にはみんな不思議と強気です。
初心者の内は一本でも多く乗ることが大切で、その1本が次のモチベーションになることもありますから、チャンスを潰さないように初心者全開の波待ちはしないように気を付けた方が良いでしょう!
最終的にはパドリングやライディングで初心者なのはバレますが、少しでもチャンスが多いことに越したことはありません。
・背筋を伸ばして姿勢を正す
たとえ体の重心が合っていても、体の線がクネクネ曲がっていると、ボードが横にズレてひっくり返ってしまいます。
僕も経験ありますが、みんなが波待ちしているところで豪快にひっくり返ると結構恥ずかしい思いをしますw
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体の線が曲がらないように姿勢をピンっと伸ばすことによって、体の線がまっすぐになり体がブレなくなります。
多くのサーフボードの中心にはストリンガーと呼ばれる線が入っていますが、体の線がストリンガーと真っ直ぐになるイメージで座ると良いですね!
下にお借りした画像がありますが、このサーフボードの真ん中の線がストリンガーです。

引用:BRINE様
確証はありませんが、個人的には姿勢を伸ばしていると体が休まる気がするし、体がすぐに動きやすいイメージがあります。
姿勢を正すと血行が良くなるからかな?なんて考えたりもしてますがw
ただ、やはりサーフィンが上手い人で波待ち中に姿勢が悪い人は全然見かけません。
逆に猫背の人なんかはあまり上手い人がいない印象ですし、負のオーラが感じられます。(内蔵にも負担がかかって良いこと無し)
どうせなら波待ちの姿勢も上手い人の真似をしましょう!
・慣れない間はレールをつかむ

引用:サーフィンレップス様
初心者の時の波待ちはどうしてもバランスが安定しない事が多いし、風が強くて海面がグチャグチャのときは上手くボードに座れないかもしれません。
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そんなときは少し前傾姿勢になってしまいますが、両手でレール部分を掴みましょう。
そうすることによってだいぶ体が安定します。
ただし、手放しで出来るようになったほうが余計な力も使わずに波待ちできるので、レールを掴むことなく波待ち出来るようになるのが理想です。
抱きかかえるように持ってしまうと逆に安定しないし見た目もよくありませんので、あくまで”添えるイメージ”で掴むようにするのがおすすめです。
波待ちをする位置は?
波待ちの姿勢が整ったら、次は波待ちをする位置について知る必要があります。
実は多くの初心者が、波が来ない場所でずっと浮かんでいたり、カレントの流れに乗ったまま軽く流されていたりしています。
そこにで波を待っていても絶対に乗れないよ!というところでずっと波待ちしていても意味がありませんよね。
ここでは波待ちの位置やポジション取りの注意点について書いていきます。
・波が割れている場所で波待ちする
波がいい感じで割れているところは上手いサーファーも多いので、初心者がそこに突っ込むことは難しいです。
ですが、波が全く割れていない場所ではなく、”せめて波が割れるところで波待ちした方が良い”です。
当然ですが、ただ浮かんでいても上手くならないし、時間を無駄に浪費しているだけですから。(汗)
波のピークや乗れる位置がまだ分からなくても、波自体が割れているか割れていないかは把握出来るはずです。
サーフィンの準備運動のときにでもビーチから入る場所を確認して、少し離れたところからゲッティングして少しずつ近づいて波待ちしましょう。
もし割れている場所が限られていて混み合っている場合は、みんなが固まっているところの少し横で波待ちするようにするのがおすすめです。
波が割れているど真ん中周辺は、ローカルや中・上級者が沢山いる可能性が高く競争率も激しいです。
関連:サーフィン初心者がローカルに注意すべきルールやマナーまとめ
その中に入っても波は絶対に取れないし、ライディングの邪魔になってトラブルや怪我の原因になる可能性がありますから少しズレる事は必要になります。
正直そんな波の取り合いが激しい場所には近づかないほうが良いんですが、その場所しかブレイクしていないなら苦肉の策として横で待つしかありません。
関連:サーフィンの波の取り合いで勝つためのコツやポイントは?置いていかれる原因と対処法
少し横で波を待って、ローカルや上級者がスルーするような波を地道に拾って練習するのがおすすめです。
あまり近づきすぎても危険だし、離れすぎても波を取ることは出来ませんので、その日の波やサーファーの人数などを確認しつつ試行錯誤しながら距離感を掴んでいくのが良いですね。
・波待ちの位置やポジションの注意点は?
波待ちの位置やポジション取りの注意点としては、波が割れてくるライン上で波待ちしないことです。
要は、波がブレイクしてくる場所(ライディングするライン)にポジショニングしないということです。
というのも、ローカルや上級者がピークから乗ってきた場合、その場所がライディングのライン上になり、接触や注意されたりといった場合があるからです。
上級者やプロは”ものすごい速さで乗って来ます”から、初心者のパドリングでは避けられない可能性がありますからね。(汗)
ローカルや上級者の2~3m位バックしたラインで待つのが邪魔にならないで、波が来た時に狙える位置ではないかと考えています。
・入るポイント自体を変えることも考える
そもそもローカルや上級者のおこぼれ波すら取れないほどサーファーがいるときは、サーフポイント自体を変える”か、一度上がって空いた時間を見計らって再度入水した方が良いです。
正直、混雑した海にただ浮かんでいても、上手くならないしつまらないし練習にもなりません。
上の方でも書きましたが、時間を浪費してるだけですからね。
それならいっそ空いているサーフポイントを探して、そこで入って方が絶対に練習になります。
練習場所については別記事でまとめていますので、そちらを参考にしてください。
関連:サーフィン初心者が練習場所を選ぶコツは?上達スピードは時間帯や時期でも変わる?
空いているサーフポイントを探す時間がないという人は、それこそちょっと混雑した場所から離れてパドリングを鍛えるのも次に繋がるのでいいかもしれません。
浮かぶだけで終わるならせめてパドル筋強化の為にパドリングした方が海に来た意味があるってもんです。
関連:パドリングを強化するトレーニングのやり方は?コツや上達法まとめ
波待ち中の方向転換のコツ
波待ちをしていて方向転換したいときは、上記で説明した波待ちの姿勢のまま足をクルクル回すと方向転換出来ます。
わかりやすい図があったのでお借りしました。
この図のように足を回すことによって方向転換が出来ます。
これは右回転したい時の図なので、左に回転したいときこれの反対に回せばOKといわけです。
ただ、思わぬタイミングで波に乗るチャンスがきたり、急にセットが入った場合は悠長に方向転換していたらせっかくの波を逃してしまいます。
そんな時はサーフボードを体に引き付けてから足を回転させると、ボードと海水の抵抗が少なくなって回転が早くなります。
初心者とすぐバレるからやめた方が良いと上述した波待ちスタイルですね!
ちょっと言葉だけでは分かりづらいので、動画を参考にしましょう。
大体この動画の32秒前後の動き方ですので意識して観てみてください。
個人的には、この動画での波待ちのポジションは沖から乗ってくる人の邪魔になるのでおすすめしませんが、方向転換のスタイルのイメージはこの動画で把握出来ると思います。
普通に波待ちする時の姿勢としては、ほかのサーファーに舐められてしまう可能性があるのでやってほしくはありませんが、素早い方向転換するときは必須のスタイルです。
慣れてくるとテールを沈めた反動を使ってテイクオフを早めることも可能になりますので、是非活用していきましょう!
サーフィンの波待ちのルール
波待ちをする際には守るべきルールが存在します。
何も考えずに波待ちをしていると思わぬトラブルや怪我に繋がるので、あらかじめ注意しておく必要があります。
海には審判も誰もいないので、各個人でルールを守らないといけないので、ぜひ覚えておいてください。
・入水して早々にピークで波待ちしない
まずは入水してすぐにピークでの波待ちはしないという注意点から。
ここで言うピークというのは波が取りやすい1番沖ということです。
波が割れているポイントでは、ある程度乗る順番やみんなの動きや流れが出来上がっていることが多いです。
そこに急に新たに入ってきたサーファーが波を取りやすい1番沖に来て波待ちし始めたら、その場の空流れは崩れてそこにいたサーファー達は不快な思いをします。
ほとんどの人が自分がやられたら絶対に面白くない行為だと思います。
ローカルが数人いるところでそれをやってしまうと、ライディングの邪魔をされたり、目を付けられる可能性もあるのでこの行為は気をつけたほうが良いです。
入水して自分がそのサイクルに馴染むまでは少し後ろで波待ちをして、そのポイントの空気や流れがどうなっているかを確かめるのがおすすめです。
ただし、萎縮した方が良いと言っているわけではないので、空気に馴染んだ時点で波を取りにいきましょう!
・ミドル周辺での波待ち
波に乗る練習をするとしたら、インサイド・ミドルサイド・アウトサイドと分かれますが、波によってはインサイドよりもミドル付近にいるサーファーが危険で邪魔です。
ミドルサイドでの波待ちは、先程上述したようにライディングのライン上になる可能性があるからですね。
上手いサーファーが混雑を避けてたまに波待ちしていますが、彼らはパドリングが速いし、沖の波の割れ方や沖から乗ってきたサーファーがどこに向かうかも把握しているので、ほとんど邪魔になることはありません。
一方で、パドルが遅く、沖からきたサーファーがどのように動くかも理解していない初心者サーファーがミドル付近で波待ちしていると、乗ってきたサーファーは途中でライディングをやめる羽目になるし、何より危険ですので個人的にはおすすめしません。
人が少ない場合や波次第(沖の波が厚すぎるなど)ではミドルで待つのもありですが、混雑しているところでこれをやってしまうと、怪我をしたり逆にさせてしまったりするので注意が必要です。
まとめ
波待ちは最初はバランスが取りづらけど、上で書いたコツさえ守ればすぐに習得出来ますよ。
波待ちの姿勢がしっかりしてくると、体力の回復や急な方向転換も楽にこなせてきますので、すぐに習得するのがおすすめ!
波待ちする際にはルールを守って怪我やトラブルに注意してサーフィンを楽しんでくださいね~!
ではでは今日もファンウェーブを期待して!